当社のインフルエンザにおける舌下ワクチンの有効性と安全性に関する論文が科学誌「Vaccines」に掲載されました。 また、当該論文は、139報の論文が掲載された巻号「Vaccines, Volume 12, Issue 6 (June 2024)」の表紙を飾り、多くの研究者に注目されました。 表紙URL:https://www.mdpi.com/2076-393X/12/6 論文タイトル:Molecular Events in Immune Responses to Sublingual Influenza Vaccine with Hemagglutinin Antigen and Poly(I:C) Adjuvant in Nonhuman Primates, Cynomolgus Macaques 雑誌名:Vaccines 著者名: Tetsuro Yamamoto, Makoto Hirano, Fusako Mitsunaga, Kunihiko Wasaki, Atsushi Kotani, Kazuki Tajima, Shin Nakamura DOI:https://doi.org/10.3390/vaccines12060643 URL:https://www.mdpi.com/2076-393X/12/6/643 論文概要: インフルエンザウイルスのHA抗原及びアジュバンドであるPoly(I:C)をカニクイザルの舌下に投与により、粘膜免疫と全身性免疫の両方が誘導された。粘膜免疫では、唾液中および鼻洗浄液中にHA抗原特異的な分泌型IgAが産生された。全身性免疫では、血液中にHA抗原特異的なIgA及びIgGが産生された。また、本ワクチンでは、血液検査により安全性が確認された。また、炎症性サイトカインを増加させず、炎症誘発性サイトカインの遺伝子発現も増加させないことが示された。 これまでに当社では、SARS-CoV-2に対する舌下ワクチンの有用性について報告してきた*が、本研究成果では異なる抗原に対する有効性が示され、幅広い感染症に対する舌下ワクチンの可能性が示された。 舌下ワクチンは「自身で服用可能な簡便性」「感染予防から重症化抑制まで幅広い有効性」「高い安全性」が期待されるため、弊社では、舌下ワクチンの研究開発を通して、パンデミック感染症に対応できる健康社会の実現を目指します。 *論文名: SARS-CoV-2 sublingual vaccine with RBD antigen and poly(I:C) adjuvant: Preclinical study in cynomolgus macaques DOI:10.1093/biomethods/bpad017 URL:https://academic.oup.com/biomethods/article/8/1/bpad017/7266774 【EPS 創薬株式会社について】 EPS 創健科技集団有限公司が手掛けるヘルスケア分野における創薬事業の中核会社です。グループ会社 であるジョイントベンチャー(JV)が導入したシーズや当社研究部門で見出されたシーズを EPS グループが長年 培ってきたナレッジ、ノウハウにより臨床開発を進め、シーズの価値を高めることで日本そして中国での製造販売 や、パートナー企業へのライセンスアウトの実現を事業としております。